平成18年度

青森ヒバと地域を護る!「青森ヒバ油(ゆ)」の超能力とは?青森県北津軽郡中泊町 (株)成田林業土木成田剛(なりたつよし)さん

●三代続く青森ヒバの専門業者

 懐かしい昭和の風情が残る津軽五所川原(つがるごしょがわら)駅から、津軽半島を北上する情緒あふれるローカル線、津軽鉄道。その名も「走れメロス号」という列車に乗って、終着駅の「津軽中里」に到着する。
 文豪・太宰治が描いたような鉛色の空が広がり、日本海から吹く冷たい風が頬を叩く。
 そんな本州の最北端地。
 この地は、日本三大美林のひとつである「青森ヒバ」の産地として知られている。
 ここで、昭和43年(1973)の創業以来、親子三代に渡って青森ヒバの伐採、搬出から加工、販売を手掛けているのが、㈱成田林業土木だった。
 青森ヒバは、ヒノキ科アスナロ属の日本固有の針葉樹で、和名はヒノキアスナロ、国内の約80%が青森県内に生育している。

郷愁あふれる津軽鉄道の「走れメロス号」

「青森ヒバ油」を使った石鹸やシャンプー

 材は、耐久性に富み、湿気にも強いため腐りにくい性質を持っている。特に、シロアリなどの防虫効果もあることから、主に神社、仏閣の建築材や、柱や根太(ねだ)(床板を支える横木)といった建物の構造を支える部分に利用されてきた。また、木目の美しさから、なげし、欄間(らんま)、天井などの住宅用建築材としても広く用いられている。
「以前は年間20万m3の天然林を切り出していましたが、現在では3万m3くらいですね。青森ヒバの生育地は、ほとんどが国有林で、樹齢も200年以上のものが多い。人工林もありますが、あと100年は経たないと切れません」
 そう語るのは、昭和56年からここで働き、現在三代目の社長を務める成田剛(なりたつよし)さんだ。
かつては、直径60~70cmのものが中心だったが、今では50cm前後が主流だという。
「いい丸太は、ムクではなく、集成材にすることが多いですね。接着面の強度が増すうえに、洋室の多い現代では見た目にも受け入れられやすいようです」