平成18年度
身障者、高齢者に雇用の場を!落下リンゴがインテリアに!?青森県弘前市 (有)炭工房アップル・スタジオ 谷澤實(たにさわみのる)さん
●ジュースにもなれないリンゴを別の姿に
「♪りんごの故郷は 北国の果てー」――美空ひばりの『津軽の故郷』の唄い出しである。津軽といえば、まずリンゴが思い浮かぶ。
弘前市内から岩木山へと向かう農道は、通称
「アップルロード」と呼ばれ、道の両脇に見事なリンゴ園が続くことで知られている。
広大な岩木山を背景に、赤いリンゴが鈴なりに実り、甘い香りが漂ってくる。
その「アップルロード」へ向かう途中に、(有)炭工房アップル・スタジオはある。
従業員は8人。そのうち身障者が4人、70歳を超えた高齢者が1人いる。
全国に出荷される、あまりに有名な津軽のリンゴだが、実はその陰で相当数のリンゴが無駄になっていることをご存知だろうか。
日本人は、野菜でも果物でも見た目にうるさい。そして、少しでもきれいなものを有り難がる傾向がある。リンゴにしてもまた然り。
きれいなリンゴとそうでないリンゴ、それは、

津軽特産のリンゴは全国的なブランド

落下摘果リンゴを炭化させた「りんご炭」
出荷されないリンゴは、主にリンゴジュースなどに形を変える。
しかし、そのジュースにもならないリンゴもまた、数多いことはあまり知られていない。
それは、風害などによって落下したリンゴ、いわゆる「未熟落下摘果リンゴ」である。ここ津軽でも、台風が通過することは少なくない。昨年も北海道へ向かう台風が通過したために、多くのリンゴ園が被害にあった。
ジュースにもならない未熟落下摘果リンゴは、ただただ捨てられる運命にある。捨てられるしかないリンゴを何とかできないか――。
北国を代表する産物の被害に心を痛める人も、この地には多いのだ。
●地域の資源を活かした製品作りを
谷澤實(たにさわみのる)さん(57歳)も、地元に生まれ育ち、そんな思いを胸にしていた一人だった。

