平成18年度

苦境の中での新商品開発!第三セクターが挑む林業の未来 秋田県横手市山内 ウッディさんない高橋嘉男(たかはしよしお)さん

特許申請した商品も少なくない

これは、秋田県のリサイクル製品にも認定され、すでに県の事業、本荘市の福祉エリア、さらに神奈川県などでも活用され実績を残しています」
 その『ウッディエコロード』とは、『ウッディさんない』が開発した、アスファルトに替わるまったく新しい舗装方法だ。簡単にいえば、細かく砕いたウッドチップを、透水性樹脂と混合して固めた舗装材である。
「大きな特徴の一つが、現場で発生した材料(ウッドチップ)をそこで加工して使うことができる、ということ。柔軟性があるから、人の足に優しい。滑りにくく、吸音性もある。夏の照り返しがないことも利点の一つですね」
 車椅子による走行実験も行った結果、アスファルトなどではちょっとした出っ張りでも車椅子には衝撃が起こるが、『ウッディエコロード』ではほとんどないこともわかった。
「普通、ウッドチップにしても産廃処理した場合は、1tにつき1万8,000円の処理費がかかる。

秋田県のリサイクル製品認定証が並ぶ

それを、いずれ土に帰すつもりで舗装に使うのです」
 特許も申請し、熱心なプレゼンテーションにより、各方面からの理解は得られたと高橋さんが言う。
「いろいろな発想を抱えているわけですが、事業費が少なくなっている中、いかに市場が求めるニーズに合わせて提供できるか、にかかってきているのですね」
 コンクリートではなく、緑豊かな山に合った自然素材を取り入れていく――。
 事務所の壁には、「リサイクル製品認定書」をはじめ多くの特許認定書が飾られていた。高橋さんが、それらを眺めながら言った。
「最盛期とは比べられないけれど、土木資材の木製品供給率県内一は変わっていません。これからも、市場を睨んでどんどんプレゼンしていきますよ」
「第三セクター」による運営管理のむずかしさ、売上げ減少など、苦境に立ちながらも高橋さんは笑顔で未来を語る。
 さまざまなアイデア、熱心なプレゼンは、どんな苦境をも乗り越えられる力を持っているに違いない。
 

『ウッディエコロード』で舗装された道路

ウッドチップは透水性樹脂で固められる