平成18年度
自然の恵みメープルサップと「哲学」で育む、都市と村の共生 山形県最上郡金山町杉沢暮らし考房 栗田和則(くりたかずのり)さん
●独特の景観を100年かけて造る
山形県北東端、秋田県との県境に接する最上郡金山町(もがみぐんかねやまちょう)。この地のスギは、「金山杉」と称され、全国的にも良質の住宅部材として名高い。この町に入ったとたん、山々を背景にした家並みが独特の印象を与えることに気がつく。
家々のほとんどがモノトーンなのだ。切り妻屋根、白い漆喰の壁に、スギ板張りという工法で統一されている。
これは、1983年に策定された「新金山町基本構想」の基幹プロジェクト『街並み(景観)づくり100年運動』によるものだった。
その構想が驚きである。
何と、100年という時間をかけて、金山町の


金山町は美しい家並みづくりを推進している

無色透明でほのかに甘いメープルサップ「如月・楓露」
そして金山町は、この条例にもとづき、具体的な施策を行った。そのメインとなるものが、自然の風景と溶け合うデザインの伝統工法の住宅「金山型住宅」の推奨だった。基準に適合した金山型住宅には、建設時に資金援助が受けられるのである。
●伝統的な曲がり家とログハウス
豪雪地帯としても知られる金山町の山間部に、杉沢集落はある。標高200mから240mの谷底低地に水田が広がるのどかな村である。集落には、13戸の家が点在している。
村のもっとも奥まったところに、「五郎左衛門」という屋号で呼ばれる家が、栗田和則(くりたかずのり)さんの営む
「暮らし考房(こうぼう)」だった。
「今年は、天候が滅茶苦茶で苦労しましたよ。こんな日本のド田舎の村にも、地球規模の異変は現れるんですね」


