平成18年度

建具から家具に転身! 地域循環型森林産業をめざして 新潟県上越市 協同組合ウッドワーク

●環境保全と品質を保証する認証シール

 現在、協同組合ウッドワークの代表的製品は『クリプトメリア』と呼ばれる一連の家具シリーズだ。このブランド名はスギの学名である「クリプトメリア・ヤポニカ」から命名されたが、これは「隠れたもの」という意味もある。
 上越のスギの間伐材を磨き上げて、隠れた魅力を世に送り出したいという思いが込められているのだ。
 その思いを具体化する方法としてウッドワークが着目したのが「産地認証制度」であった。
 それは、こんな制度である。
 協同組合ウッドワークは、その企業ポリシーのひとつに地域循環型による森林産業の再生と環境保全を掲げている。
 地域の間伐材を使って家具の製造・販売を行い、その収益を地元に還元し、山林や森林産業の再生を図るとともに、環境保全にも尽力するというものだ。
 問題はどういう方法で、地域の間伐材が使われていることを証明するかだ。
「家具メーカーが、原木は地域のものを使いました、といくら声高に主張しても、説得力がありません。そこで、それを第3 者機関に証明してもらい、その証である認証シールをウッドワークの製品すべてに貼付することにしました」(関原氏)
 この認証に当たっているのが、平成10年に新潟県のNPO法人第1号として認定された「木と遊ぶ

ウッドワークの事務所

モダンなデザインのウッドワーク製のベンチ

研究所」だ。
 ウッドワークに間伐材搬出の連絡が入ると、ウッドワークがNPOに連絡。すると、NPOのスタッフが現地まで足を運び、搬出される原木にマーキングをする。そして、搬出されてきたら、そのマーキングを確認。ここで初めて、NPOから認証シールが1枚500円でウッドワークに交付されるというシステム。
 現在、ウッドワークのすべての家具のどこかに、このシールが貼られている。
 そこには「どこの山で伐採された原木なのか」、「どこの会社で製造されたものなのか」が明記されている。
 さらにユニークなのが、梱包された家具の中に、その家具を製造した職人の略歴と顔写真、使用した原木の特製、その原木を利用した理由などを自筆で書いたものが同封されている点だろう。
「建具職人としての私たちには、スタート当初、お客さんと話しをしたりメッセージを伝えたり、また、どんなものが求められているのかなどを知るノウハウがありませんでした。最終製品をエンドユーザーに渡すという仕組みがなかったわけです。そこで、この仕組みを作る試みとして、職人自筆のメッセージを同封しているのです」(関原氏)
 ウッドワークの製品は、3年保証とか5年保証制度ではなく、永久保証となっている。もし、家具を購入したユーザーが木の狂いや欠陥を見つけたときは、認証シールに明記されているメーカーに修理を要求できる。もちろん修理費やそのための輸送費は無料である。