平成18年度

森と共生する山暮らしの実験 自然エネルギーによるワンダーランド 千葉県南房総市 ガンコ山ツリーハウスヴィレッジ平賀義規(ひらがよしのり)さん

●山林に人は住めるのか?

 千葉県南房総内陸の山間――。どこにでもありそうな山林の一部が切り拓かれ、スギ林の中に、小さなロッジが点在している。
 よく見ると、そのどれもが宙に浮いているではないか。そう、『トムソーヤの冒険』に登場するようなツリーハウスなのだ。
 バーベキューができる東屋(あずまや)を中心に、水場と風呂のある小屋、セミナー用の高床式大型バンブーハウス、そして7棟のツリーハウスが林の中に作られていた。
 ツリーハウスもさることながら、目をひくのがスギ林の高いところから吊るされたブランコと巨大なハンモック。
 いったい、この森の施設はどういうわけで作られたのだろうか。
「そもそも、大規模な造成などをしないで、まったく普通の

基礎工事なしで建てられるのがのツリーハウスの魅力

ガンコ山の手作りシーソーで遊ぶ子どもたち

山林に人は住めるのか、という実験をやってみようと思い立ったんです」
 そう語るのは、この「ガンコ山ツリーハウスヴィレッジ」を手がける平賀義規(ひらがよしのり)さんである。
 平賀さんが、この山にやって来たのは1998年のことだった。
「環境問題や現代の子どもたちのことを考えたら、とにかくすべてのエネルギーを自給し、森と資源の大切さを理解できる実験の現場を見つけなければならない、と実家のある千葉で山林を探したのです。その時点で、僕のツリーハウスヴィレッジの構想に賛同してくれた仲間もいましたから」南房総の適当な場所を探しているうちに、地元の人たちから『ガンコ山』と呼ばれる山があることを知る。それに、平賀さんのインスピレーションが反応した。
「実際には『岩高山(がんこうやま)』なんですけれどね。その周りでいい場所を探していたら、ここを紹介されたんです」