平成18年度
悪条件を逆手に取った「森の名人」の山取り花木・枝物 長野県下伊那郡松川町 小椋幸宏(おぐらゆきひろ)さん
●県下トップの「森の達人」を襲った災害
リンゴやナシなどの果物の郷として有名な長野県松川町。ここは、中央アルプスと南アルプスに囲まれた伊那谷(いなだに)のほぼ中央に位置している。暴れ川として知られる天竜川が町の中を流れ、周りを急峻な傾斜地に囲まれているが、松川町はこの傾斜地を利用した山取り花木でも、有名である。その生みの親が今年83歳になる小椋幸宏(おぐらゆきひろ)さんだ。
この小椋さん、いくつもの顔がある。
まずは、経験豊かな林業家であること。そして、その経験を生かして後進の指導に当たる県の指導林家であり、平成15年度には緑化推進機構の「森の名人・名手」にも認定されている。また、日本特用林産振興会長賞を受賞したほか、日本さくらの会の県知事賞や花(か)き市場賞など、多くの賞を受賞する傍ら、町議会議員も3期12年務めている。
さらには、有害獣から山林や畑を守るため、齢77歳にして狩猟(ワナ)免許を取得。これまでにシカやイノシシなどを200頭以上も生け捕りにした狩猟名人でもあるのだ。
小椋さんは大正13年、農林家の長男として生まれた。

枝物は生け花でも根強い人気がある
やがて戦争が始まり、小椋さんも召集され、中国は万里の長城で終戦を迎えた。山育ちの知恵を活かして多くの戦友の命を救い、戦後の復員時に賞辞を受ける。

小椋氏ご自慢のアブラドウダンの群生


