平成18年度
遊休林救済の決定版 フォレストアドベンチャー 山梨県南都留郡鳴沢村 フォレストアドベンチャー・フジ
●遊休林の活用に頭を悩める
富士山北麓の山梨県南都留郡鳴沢村(みなみつるぐんなるさわむら)。ここに日本で初めて自然共生型のレジャー施設『FOREST ADVENTURE Mt.FUJI(フォレストアドベンチャー・フジ)』が、2006年8月にオープンした。
このレジャー施設は、ユニークな事業形態をとっている。事業主体は地元の「勝山耕地整理組合(かつやまこうちせいりくみあい)」、施設の企画は東京の「有限会社パシフィックネットワーク」、施設運営は「NPO法人フォレストアドベンチャー」と3者がそれぞれ役割を分担をして運営に当たっているのだ。
レジャー施設が設置されている土地は、もともと恩賜林で、それを山梨県が払い下げ受けたもの。約70年前に、その県有地15haを地元の農民
たちが借りて、桑畑として使い始めた。もともと旧勝山村(2003年11月に合併して富士河口胡

荒れ放題の“森”がレジャー施設に

大人から子どもまで一緒に楽しめる
旧勝山村村長、富士河口湖町助役を歴任し、現在勝山耕地整理組合長の小林礼司(こばやしれいじ)さんが、古い記憶を辿ってくれた。
「子供の頃の思い出では、お蚕さんから糸を紡いで、どこの家庭でも機織はたおりをしていました。これは女性の仕事で、男性は富士の山麓に生えるスズダケを採ってきては、ザルを作っていましたな。それらを荷車に載せて東京方面に行商にいく光景がよく見られたものです」
しかし、繊維産業の恩恵は、瞬く間に終わった。昭和初期に起きた昭和恐慌のあおりをもろに食らったのである。それまで、繭(まゆ)が7円50銭で引き取ってもらえたのが、2円まで暴落した。繊維産業では後発だった旧勝山村の養蚕業(ようさんぎょう)は大打撃をこうむり、かくして桑畑は放置されてしまうことになる。


