平成18年度

元市長の大いなるチャレンジ 高齢者にも優しい簡易竹炭窯の実現 宮崎県日向市 山本孫春(やまもとまごはる)さん

●元市長が挑む竹林問題

 東国原英夫(ひがしこくばるひでお)宮崎県知事誕生で、にわかに全国から脚光を集めている宮崎県。
 そんな宮崎県の、北東部に位置する日向(ひゅうが)市――。
 風光明媚な景勝地として知られるこの地で、新たな事業に挑む「元政治家」がいた。
 山本孫春(やまもとまごはる)さん(75歳)である。
 山本さんの政治家としてのキャリアは41年。日向市市議、宮崎県県議を経て、2000年には日向市長に就任。2004年まで務めたベテランの政治家である。そんな山本さんが、市長の任期を終えて取り組んだのは意外なものだった。

消臭効果のある竹炭を花器にあしらう

電気温水器のステンレスタンクを利用した竹炭窯

「県議を務めていた頃、行政調査で県内の市町村を回っていました。その頃から、いたるところに繁茂している竹林が、管理もされず放置されているのを見て、これをどうにかできないものかと考えていたのです」

●竹林の間伐と竹炭窯製作への挑戦

 山本さんの家は、地元でも有数の代々続く農林家である。
 市長として4年間の激務を終えた山本さんは、それまであまり目を向けることのなかった自分の持ち山を歩いてみた。
 すると、ご多分に漏れず、我が山の竹林もひどい状態。山本さんが当時を語る。
「ひと山全部が竹林だったのですが、もう伸び放題で、手のつけようのないくらい。そこで、宮崎県林業技術センターに相談したところ、一目見て、『まず、間伐しなさい』ときつく言われてしまったんです」
 そこで、一念発起した山本さんは、シルバーセンターに人手を求め、3年間かけて間伐を実施した。同時に、この竹林を何かに利用し、資源化できないものかと頭を悩ませ続けた。