平成18年度
元市長の大いなるチャレンジ 高齢者にも優しい簡易竹炭窯の実現 宮崎県日向市 山本孫春(やまもとまごはる)さん

竹炭窯開発に乗り出した
元日向市長の山本さん
「ところが、そこの窯は1トンも焼けるほどの大規模なもので、窯の金額も1基600万円という高額なものでした」
そこで、山本さんは、「もっとお金をかけずに、竹炭を焼ける方法はないか」と試行錯誤を繰り返すことになる。
まず手始めに、ドラム缶を使って試作してみた。
しかし、焼け過ぎたり、半焼けだったり、なかなかうまくいかない。失敗を繰り返しながらも、ようやく金属音のする竹炭の窯出しに成功する。
「それでも、ドラム缶の窯は、夏場2~3ヵ月休ませるとすぐに腐食してしまって、持続性に乏しいことに気づいたのです」
●ステンレスがあるじゃないか!
政治家として活動していた頃、山本さんは環境問題やゴミ問題もテーマにしていた。自宅のゴミもできるだけ自前で焼却するように
していたのだが、ある時、土建業を営む従兄弟(いとこ)にドラム缶を焼却器にするよう頼んだことがあった。
ところが、従兄弟が持ってきてくれたのは、ドラム缶ではなく、ステンレスのゴミ焼却器だった。

このステンレスタンクとの出会いが竹炭窯を実現させた
しかし、特注するにはお金もかかる。
悩んでいた山本さんは、偶然、一台の電気温水器が捨ててあるのを見つけた。中を見てみると、ステンレスが使われているではないか。なるほど、長期間使われる温水器のタンクにステンレスが用いられるのは当然だ。
さっそく、山本さんはその捨てられていた温水器を親戚の鉄工所に持ち込み、蓋や煙突をつけてもらい、再び、竹炭焼きに挑戦してみた。
「やった!と思いましたね。焼きムラのないいい竹炭ができあがったのです。それに耐久性や腐食の問題もまったくない」
山本さんは、九電工や九州電気温水器販売会社に協力を要請し、古くなった電気温水器を購入する手はずを取り付けた。

山本さんの山にある2基の簡易竹炭窯


